開催趣旨
東京工業大学では、Tokyo Tech World Research Hub Initiative (WRHI) を科学技術創成研究院に設置し、海外からトップクラスの研究者を招聘して、異分野融合型研究拠点「世界の研究ハブ」を構築することを目指して国際共同研究を推進しています。
この度、設立から4年を経たWRHIの活動状況やこれまでの成果を紹介するとともに、コロナ禍のような人類共通の課題の解決のために、機動的かつ効果的な国際共同研究を構築・推進する方策について議論を深めることにより、WRHIをさらに発展させることを目的として、本シンポジウムを開催いたします。WRHIの活動紹介に加え、東北大学および京都大学の国際共同利用・共同研究拠点の活動をご紹介いただく基調講演と、海外からの参加者を交えて時代と社会の要請に即した新しい国際共同研究の形を探索する、パネルディスカッションを行います。
概要
令和2年11月10日(火)14:00~18:00
東京工業大学
オンライン開催
Zoomによるハイブリッド開催
参加登録
オンライン参加の免責事項
*以下免責事項を必ずお読みください。参加登録を頂いた時点で、免責事項に同意したとみなします。
イベントについてのお願い
イベントの参加申し込みは先着順となりますので、お早目にお申込みいただきますよう、ご注意ください。
記録・広報などを目的として、イベントの様子を写真や動画で撮影する場合があります。あらかじめご了承ください。
内容等は変更になる場合がございますので、予めご了承ください。 登壇者やプログラムに関する情報については、変更や追加決定事項があり次第、随時更新をさせていただきます。(2020年10月6日更新)
プログラム
司会進行:Alexander Ian May(科学技術創成研究院細胞制御工学研究センター 特任助教)
パネリスト:
総括コメント
モデレータ
*プログラムは、予告なく変更される場合があります。
略歴
東北大学電気通信研究所で助手、助教授を務めた後、2000年より東京工業大学にて教授として研究・教育に尽力。2016年、研究力を加速的に強化推進し新規・融合分野研究を促進する新たな組織として設置された科学技術創成研究院で、初代研究院長として多様性を重んじながら組織をまとめ、研究力向上に貢献した。2018年4月より現職。「自由な発想と協調により、革新的創造を生み続ける大学」を掲げ、世界最高水準の教育研究活動の展開をリードしている。専門分野は電子デバイス、集積回路工学、ワイヤレスセンサネットワーク。
京都大学経済学部卒業後、1984年4月文部省入省。文部科学省研究振興局学術研究助成課長、高等教育局国立大学法人支援課長、高等教育局私学部長、国立教育政策研究所長などを歴任。2020年7月より現職。
早稲田大学、横浜市立大学で助手を務めた後、東京工業大学で助教授/准教授、教授を務め、同大学科学技術創成研究院化学生命科学研究所長等を経て、2020年4月から現職。科学技術創成研究院で、研究者の自由な発想を大切にし、新たな研究領域の創出、異分野融合研究を推進。科学の知見を新たな価値の創造に展開して社会・産業の課題解決に資する技術に育てること、世界トップレベルの研究成果を創出する組織であり続けることを目指している。専門分野は機能生物化学(生体エネルギー変換)。
京都大学博士(理学)を取得後、京都大学助手、助教授/准教授を経て、2010年より東京工業大学教授。温めると縮む負の熱膨張材料、環境に有害な鉛を排した圧電体、強磁性と強誘電性が共存する材料などの、新しい機能性酸化物を開拓してきた。また、温度や圧力の変化によって機能が発現する際の、わずかな結晶構造変化を放射光X線や中性子線を用いて検知し、機能発現メカニズムの解明に繋げている。一方、WRHI運営委員会委員長として「世界の研究ハブ」構築、異分野交流による国際共同研究の促進に尽力。人類社会の問題の解決、将来の産業基盤の育成に資することを目指して、革新的な科学・技術の開拓と新研究領域の創出を牽引している。
1989年京都大学工学部 助手。1997年京都大学大学院工学研究科 助教授。2005年〜現在東北大学金属材料研究所 教授。2009年〜2014年同 副所長。2014年〜2018年同 附属新素材共同開発研究センター長。2018年〜2020年同 副所長。2020年〜現在同 所長として国際的なレベルの研究を推進。
1994年 4月北陸先端科学技術大学院大学材料科学研究科助手。2001年10月北陸先端科学技術大学院大学材料科学研究科助教授。2004年 4月筑波大学大学院数理物質科学研究科教授。2011年 4月京都大学化学研究所教授現在に至る。2014年11月〜2017年10月済南大学名誉客員教授。2018年 4月〜東京工業大学科学技術創成研究院フロンティア材料研究所特任教授。2016年4月〜2018年11月京都大学化学研究所 共同利用・共同研究拠点共同研究ステーション長。2018年11月〜京都大学化学研究所 国際共同利用・共同研究拠点共同研究ステーション長として国際的なレベルの研究を推進。
Bar-Ilan大学Lecturer、Senior Lecturerを経て、1984年より同大学教授。2016年より東京工業大学科学技術創成研究院ビッグデータ数理科学研究ユニット特任教授。理論物理学を基盤とした研究は非常に多岐にわたり、分子レベルのDNA配列の機能に関する基礎研究から、社会・経済の中の様々なネットワーク、地球全体の気候変動にまで及ぶ。統計物理学と複雑ネットワークに関する幅広い分野への基礎及び応用研究が評価され、2018年、イスラエルで最も権威のある賞であるイスラエル賞を受賞した。複雑ネットワークに関するリスクマネジメントの卓越した専門家であり、COVID-19関連のリスクマネジメント研究においても重要な役割を担っている。
慶應義塾大学助手、公立はこだて未来大学助教授を経て、東京工業大学准教授。2017年より同大学教授。ビッグデータ数理科学研究ユニットのリーダーとして、世界第一線級の研究者を糾合し、民間や政府等が保有するビッグデータを融合的に活用して、 人間社会の現象を科学の視点から解明。データから得られた知見を基に、経済物理学・システム科学・モデリング・最適化・機械学習など、 様々な分野を応用して社会の状態変化を方程式で表すことに挑んできた。現在は、COVID-19が引き起こした世界的な危機を脱するため、感染予防と経済の両立を目指す施策作成のための基盤数理モデルの構築に尽力している。
マサチューセッツ工科大学助教を経て 2016年より同大学准教授。2019年より東京工業大学生命理工学院特任准教授。タンパク質の効率的かつ選択的な改変、ならびに細胞への効率的な薬物送達のためのペプチド合成を目的とした装置開発を専門とする新進気鋭の研究者。市販の機器より数千倍も速くアミド結合を生成する完全自動化の高速フローマシンの作成に成功し、タンパク質折りたたみおよび機能を調べるための修飾タンパク質のライブラリー合成を達成している。さらに、癌を破壊するペプチド大環状分子または抗体医薬複合体などへ応用した様々な疾患への治療薬開発に取り組んできた。現在はWRHIサテライトラボで創薬を促進する材料創成を目指し、様々な分野の研究者と共同研究している。
2016年よりフランス国立科学研究所第1級研究ディレクター。2019年より東京工業大学科学技術創成研究院化学生命科学研究所特任教授。超音速分子線中の分子クラスターの構造とダイナミクスをレーザー分光を用いて研究してきた研究者であり、特に光学異性体による分子認識を分光学的に直接示したことで世界的に高い評価を受けている。WRHIサテライトラボで、分子間相互作用を明確に捉えられる先端レーザー分光装置(冷却イオントラップ分光など)を主軸とする国際共同研究を行い、生体分子や超分子などの分子認識機構を分子レベルで理解して応用することを目指している。
東京工業大学で助手を務めた後、カリフォルニア大学サンタバーバラ校キー・ファン客員助教授。その後、東京工業大学で、講師、助教授、教授を務め、文部省学術調査官(併任)、同大学情報理工学院長等を経て、2018年4月より現職。産業界との共同研究を本格的に進めていく組織「東京工業大学オープンイノベーション機構」の機構長としても、新規事業開拓から社会実装までを総合した共同研究を推進している。専門分野は理論計算機科学(計算複雑度理論、アルゴリズム論)。
スウェーデン・Umea大学において理論物理学で博士号を取得。スウェーデン・王立工科大学助教、Umea大学准教授、韓国・成均館大学校教授を経て、2017年より東京工業大学科学技術創成研究院バイオインターフェース研究ユニット特任教授。専門はネットワーク科学、計算社会科学。ネットワークの構造と機能の関係性を、数学・統計物理学・データマイニング・シミュレーション・ゲーム理論など様々な手法で追究。当該分野の先駆者として世界的に著名であり、特にテンポラルネットワーク(時間変化するネットワーク)理論の第一人者として知られる。社会学者、生物学者、経済学者と国際共同研究を実施。現在、人と人の接触のタイミングが疫病の感染拡大に与える影響の解明や新興疾病に対する予防接種の最適な対象と順序などの感染症関連の研究や、都市の構造を理解するための空間的ネットワークの研究など、多岐にわたる研究を推進している。出版150編、被引用数およそ15,000。
(株)日立メディコ技術研究所での勤務、愛知県立大学助手を経て渡米。シカゴ大学研究員、研究講師、助教授、イリノイ工科大学准教授を経て、2018年より東京工業大学科学技術創成研究院未来産業技術研究所特任教授。機械・深層学習,コンピュータ支援診断,医用画像処理・認識及び人工知能の研究に従事してきた。研究成果の実用化(FDA承認・商品化)に成功し,それらは既に世界中の病院で使われている。近年話題の深層学習と同様の手法を20年前に発明・開発し、従来技術では成し得なかった医用画像処理や検出不能であった病変の特定を可能にし、コンピュータ支援診断システムの性能を飛躍的に向上させた。現在、NEDO、JSTの研究プロジェクトで、「説明できるAI」、「少数データで学習できるAI」などの新しいAIの研究開発とその医療応用ならびに社会実装に取り組んでいる。
東北大学助手日米共同研究派遣研究院(Cornell大)、早稲田大学助教授、分子科学研究所教授、同研究所分子制御レーザー開発センター長を経て2003年より東京工業大学教授。新たな多色レーザー分光法の開発により分子と分子集合体の構造とダイナミクスを解明している。特に紫外-赤外-紫外3波長ピコ秒時間分解赤外分光法の開発により光励起による溶媒再配向反応と励起状態水素移動反応の実時間解析を実現して励起状態反応と分子間相互作用の理解に新たな領域を開き、2019年独国フンボルト賞を受賞した。WRHIでは分子分光学、励起状態ダイナミクス、分子クラスター、量子化学、分子動力学、ペプチド化学、超分子化学といった幅広い領域の研究者による米独仏日の国際共同研究を推進し、分子間相互作用の観点から生体分子や機能性超分子の行う分子認識機構の解明を目指している。
大阪大学博士(理学)を取得後、分子科学研究所助手、名古屋大学助手、京都大学准教授を経て、2012年より東京工業大学教授。生体内金属化合物の反応機構解明から、金属と生体分子との複合化などの、新しい生体ハイブリッド材料を開拓してきた。また、タンパク質が自発的に集合化するプロセスを利用し、持続可能な生体材料の開発を進めており、結晶構造解析や、高速原子間力顕微鏡、分子動力学計算を駆使し、機能発現メカニズムの解明に繋げている。一方、WRHIサテライトラボリーダーやASPIRE League, 東工大―清華大プログラムの他「世界の研究ハブ」構築に向けた国際共同研究の促進に尽力。革新的な科学・技術の開拓と新研究領域の創出を牽引している。
カルカッタ大学にて学位を取得、アメリカのコーネル大学、カリフォルニア大学バークレー校およびマサチューセッツ工科大学の博士研究員を経て、2017年よりコーネル大学Research Scientist。2018年より東京工業大学科学技術創成研究院フロンティア材料研究所特任准教授。WRHIのPIとして、 超伝導、強磁性、強誘電性、電気磁気効果、イオン伝導、半金属などの量子現象の、実際の材料における基本的な原子・電子レベルでの包括的な記述を確立することを目指している。物質化学、結晶構造、固体中の量子現象の間の複雑な相関関係を解明するために、国際共同研究を推進。マルチフェロイックおよび磁性に関する理論的研究で世界的に高い評価を受けている。