GREETING
帝京大学 薬学部
環境衛生学研究室教授
山本 秀樹
帝京大学 薬学部
環境衛生学研究室教授
山本 秀樹
このほど(一般社団法人)日本国際保健医療学会の第40回大会を開催する事になりました。本年2025年は、1995年に発生した阪神淡路大震災から30年という節目の年であり、ミレニアム2000年に締結されたミレニアム開発目標(MDGs)から25年(四半世紀)、後継の開発目標である国連持続可能な開発目標(SDGs)から10年になります。このような年に大会長を拝命したことは大変光栄です。
本学会は設立40年を迎えますが、その前身は阪神地区で開催されていた「関西医療協力サロン」になります。私は学生ながら1984年に初めて参加する機会があり学生時代のインド・タイでのフィールドワークを報告する機会やアジア医学生会議・連盟(AMSA)について紹介する機会がありました。本学会が1987年に有楽町で開催された第2回大会にも立ち会うことができました。会員となったのは社会人になってからの1989年のことですが、学会の創設期の事を知っている会員が少なくなっている中で、改めて本学会の歴史を振り返り、未来を創る機会に本大会がなればと思います。
私は本学会と関わるようになり、多くの期間をAMDAや岡山大学のある西日本地方会をベースにして活動をしてきましたが、2011年に帝京大学の大学院公衆衛生学研究科の設立に伴い異動して板橋キャンパスに勤務して、公衆衛生学研究科と薬学部環境衛生研究室で、日本の公民館をモデルにした海外のCLC (Community Learning Center)の役割について研究/実践をしております。また、本年は第9回東京アフリカ開発会議(TICAD9)が8月に横浜で開催されることから、 SDGsを最も必要とするアフリカに「いたばし」から日本の経験が届くことを願って本大会を開催します。
今回は帝京大学板橋キャンパスにおいて帝京大学(冲永佳史学長)、帝京大学医師会(冲永寛子会長)との協力をいただき、帝京大学と共催として開催する事となりました。
板橋は江戸時代には中山道の最初の宿場まち、加賀藩の下屋敷(帝京大学の住所は板橋区加賀2丁目)として栄えてきた歴史のあるまちです。板橋区は地域住民と社会教育施設(旧:大原社会教育会館)が連携して地域での学びをベースにして「持続可能な開発のための教育(ESD)」の推進にとりくんできて、2014年に岡山市で開催された「持続可能な開発のための教育(ESD)の10年の世界会議」でも長野県飯田市とともに日本のすぐれた事例として紹介され、その後も地域に根差した持続可能な開発のための学びに関わる活動が実践されております。
帝京大学は1966年に設立され来年2026年に創立60周年を迎えます。この板橋において帝京大学教職員・学生・住民の皆様ともどもお迎えをしたいと思います。
多くの皆様の参加をお待ちしております。